自己肯定感は○○とは違う、高める必要なんてない!

こんにちは!
胃薬心理士のぽっぽです。

今流行りの言葉に、
自己肯定感っていうのがあります。

自分に自信がない人は、
自己肯定感が無いからだ!
とか言われてるみたいです。

自己肯定感というと、
自分に自信を持っているかのように受け取られるでしょう。

だから自己肯定感を高めれば、
自信を持った人間になれるかも、
とも思われるでしょう。

ですが、
このような自己肯定感の高め方は、
危険な場合があります。

自己肯定感の意味を考える

自己肯定感という言葉だけの意味を考えると、
自分を肯定する感覚、
という感じでしょう。

だから自分に自信を持っていたり、
自分の良いところを知っていたり、
自分のことを好きだったりします。

でもちょっと待ってください…?

 

これって自己肯定感じゃなくて、
ナルシストなんじゃないですか?

そうなんです。

自分に自信を持っていたり、
自分のことを好きだったり、
これらが過剰だとナルシストになってしまうんです。

一見すると自分を肯定する感覚が強いので、
自己肯定感が高いとも言えます。

しかしこれが自己肯定感が高いという状態だとは思えません。

 

私も自信の無い自分を変えるために、
自信を持つために色々なことをやってきました。

例えば手相占いを覚えたりとか、
手品を始めたりとか。

それが少し出来るようになってくると、
確かに自分に自信を持つような感覚があります。

でも自信を持っているというか、
他の人を見下していることが多かったです。

他の人が自分より優れていたり、
自分よりも良いものを持っていたら、
「○○が出来るくらいでなんなん?お前どうせ占いでけへんやろ?」
という見下し方をしていました。

そしてそんなことが出来る自分に酔っていたところもあったと思います。

そんなナルシズムあふれる私は、
一見自信にあふれているようですが、
ただの他人を見下す自信の無いやつになっただけでした。

単純に自分に価値があると思えるように、
何かが出来るようになったりすることでは、
自己肯定感は高まりませんでした。

自己肯定感とナルシズムは違う

一般的に思われる自己肯定感を高めると、
ナルシストになってしまいました。

では本当の自己肯定感とは何でしょうか?

これを考える上で、
「肯定」について考えてみましょう。

「肯定」とは意味的には、
そのとおりだと判断し認めること、
価値があると判断すること、
となります。

この「肯定」には、
自分を好きかどうかなどは入っておらず、
判断して認めること、
が重要なポイントになります。

 

さらに、
「自己」という言葉には、
内も外も全部含めた自分全体を指します。

これらの言葉をまとめると、
自分全体を判断し認めている感覚、
というのが自己肯定感ということになります。

誰かに勝っているとか負けているとか、
優れているとか劣っているとか、
美しいとか醜いとか、
そんなことは自己肯定感に関係ありません。

問題は、
そんな自分自身を認めているか、
ということです。

自分自身を認めるとは

自分自身を認めるのが自己肯定感であれば、
認められれば自己肯定感が高まるということになります。

では自分を認めるにはどうしたらいいのか、
ということになります。

これを考える上で、
「自信」というものを考えてみましょう。

 

本当の自信の正体は…

上記の記事でもお話をしていますが、
自信とは「自分自身が本当の存在だと信じることで得られる、
自分自信の何となくのイメージ」
なのです。

 

どういうことかと言いますと、
自分の中に嫌な一面がある場合を考えて下さい。

そんな一面は本当の自分じゃない、
そんな一面は嫌だ、
などのように考えてしまうかもしれません。

人の性格というものは、
どれも中立的なもので、
良いようにも悪いようにも捉える事ができます。

例えば大雑把な性格だとしても、
それは細かいことを気にしないおおらかな性格、
だと捉えることもできます。

 

自分に自信のない人は、
その性格の悪い一面ばかりを見てしまい、
そんな性格は自分じゃないと締め出してしまうのです。

すると性格は良いようにも捉えることが出来るのに、
悪いと勘違いしてしまうことで良い部分も締め出してしまうことにもなり、
結果として自分に良い部分が無いと感じてしまい、
自分に自信を持てなくなってしまうのです。

 

だからこそ自分の嫌な部分であっても、
それも自分の一部だと信じてあげることで、
自分はこういう人間やから~、
という本当の自信を持つことが出来るのです。

自信と自己肯定感の意味としては、
「自信」は自分に対するなんとなくのイメージ、
「自己肯定感」は自分を認めているという感覚
ということになります。

この自己肯定感の意味としての「認める」とは、
自信をつくる上での本当の自分だと信じる、
と同じ意味合いでしょう。

つまりは、
自己肯定感を高める手順と、
自信を持つ手順はほぼ同じだと言えます。

自信が無いことに自信を持つ

では自分の一面を嫌だと感じて、
それが自分ではないと追い出してしまうことで、
良い面も一緒に追い出してしまいます。

じゃあどうしたらいいのかということですが、
自分の嫌な面を認めてあげるのです。

認めてあげるというと、
ものすごく曖昧で難しく感じるでしょう。

認めてあげるというのは、
まあいっか~
ぐらいに思えるって感じです。

私だと、
かなり自分が駄目でクソ人間だと感じる事が多くて、
そんな自分だから相手に迷惑をかけたり、
嫌な思いをさせてしまってるんじゃないかといつも心配です。

ですが、
「クソ人間やけど、ご飯は美味しいしまあいっか~」
「クソ人間やけど、相手は笑ってくれてるしまあいっか~」
「クソ人間やけど、生きてるしまあいっか~」
くらいに考えるようにしています。

こう考えることで、
自分を駄目だと感じること、
をどうにか自分の中に収めているんです。

すると不思議なもので、
そんな自分の姿が良いと言ってくれる人もいるんです。

自分が駄目だと思うことが、
魅力的だと感じる人がいたんです。

もし自分に自信を持てないことが嫌で、
自分の中から追い出してしまっていたら、
そんな自分のことを良いと言ってくれる人とも出会いませんでした。

自分を好きになってまでは言えませんが、
自分の嫌いな一面が、
ちょっと嫌いな一面になれば良いんじゃないかと思います。

自分の価値を決めつけてしまっているのは、
誰でもなく自分であり、
自分で首を締めてしまっていることも多いです。

自分はアカンなぁ…、
また失敗したなぁ…、
なんて毎日考えてしまうかもしれません。

でもそんな時には、
「まあいっか~」
を合言葉に少しでも楽になる考え方をしてもらえればと思います。