心理学から考える、やる気とモチベーションの間違いについて

こんにちは!
ぽっぽです

よくスポーツをしていた時に聞いたことですが、
「やる気があるのかお前!」
というのがあります。

その物事に打ち込もうとする内的な力を、
やる気を言っているようです。

やる気を出せ!とは言われますし、
どうやったらやる気を出せるのか、
ということもよく聞かれます。

そこで今回は、
心理学から見たやる気とモチベーションについて、
お話をしたいと思います。

モチベーションという言葉

まず最初に、
心理学で言われるMotivationという用語についてお話をします。

Motivationはカタカナだとモチベーション、
日本語だとやる気という風に取られると思います。

しかし心理学では、
Motivationは「動機付け」
という用語です。

動機づけというのは聞き慣れない言葉だと思いますが、
定義では、
「人が行動を維持する仕組み全般」
といった感じです。

つまりは、
なぜその行動しているのか、
ということを指す言葉なのです。

ではこの動機づけを分解すると、
内発的動機づけと、
外発的動機づけの2種類があります。

それぞれ、
その個体の内側か外側か、
どちらに行動を維持している要因があるかということです。

一般的に言われるやる気というのは、
個体の中でその行動を行うことを希望して行っているため、
内発的動機づけだと言えます。

しかし実際に行動を維持している要因としては、
個体外にある外発的動機づけもあるのです。

まずはこの内発的動機づけと、
外発的動機づけの2種類があるということを理解していただければと思います。

やる気は出てこない

では内発的動機づけについて。

内発的動機づけというのは
行動を維持する要因が個体内にあると言いました。

これは、
行動すること自体が行動を維持する要因である、
という特徴があります。

これはその行動が楽しいからやっている、
という状態です。

これがやる気のある状態だと言えます。

つまりは、
楽しかったり、
その行動をしたくてたまらない、
という状態であればやる気があるといえるのです。

当たり前ですが、
特定の行動を好きになろうとして好きにはなれません。

こころが判断して、
好きとか嫌いとかを決めているので、
自分の意識だけではどうにも出来ません。

だからこそ、
やる気をだす、
というのは不可能なのです。

元々好きじゃないもの、
もしくは嫌いなものを好きになりなさい!
と言われているようなものなのです。

やる気はなくても良い

じゃあやる気がでないなら、
行動は出来ないじゃないか、
となるかもしれません。

しかし行動を維持する要因は、
もう一つあります。

それが外発的動機づけです。

やる気が出なくても、
自分の外側で行動を維持する仕組みを構築すれば良いのです。

例えば目的の行動を完了すれば、
ご褒美を用意しておいたりすることです。

他にもスケジュールを決めたり、
作業をする場所を決めたり、
様々方法があります。

やる気というものは、
勝手に湧いて出てくるものではないので、
確実に行動を制御できる、
外発的動機づけを利用すれば良いでしょう。

補足として、
どんな行動でも外発的動機づけを活用すれば良いわけではありません。

例えば元々内発的動機づけで維持されている行動に、
ご褒美を与えるという外発的動機づけを与えると、
その行動への内発的動機づけが低減するという、
過正当化効果(Overjustification effect)というものがあります。

なので元々やる気をもって維持している行動に関して、
その楽しさを損なわずに維持し続けることが良いでしょう。